空と雲

いつからか空の写真を撮るようになった。
そう何年も前からではない。
気がついたら撮ってた。ぐらいな感じだ。
よく空を見上げてる。


雲はアクセントを付けてくれる。
「いや、僕が主人公だよ」と怒られそうだ。
空の表情は雲の気まぐれできまる。
風のいたずらとも言う。
さすがに呼びかけはしない。

思い出した。昔、空に向かって
サンショウウオ」って叫ぶって言ってた人がいた。
空も迷惑だったかもしれない。
空はそんなことどうだっていいと思ってる。
「それで君の気がすむのならね。」と言ってくれるよ。

空を飛ぶ夢を見たことがある。
2階の窓開けて身を投げ出す。
すると落ちないんだ。そのまま飛んだ。
すごく気持ちが良かったのを覚えている。


星は見ない。夜が明る過ぎるからって理由。
そんなとこ住んでないでここへ来なって。
言う人もいるけど。

都会の空もまんざらじゃない。
ビルの頭越しに流れる雲は気持ち良さそう。
流されてるじゃないんだ。泳いでるんだ。
そう言ってる。

形が変わるのは変えるから。成りたいものになるんだ。

想いの白色の絵の具を青のキャンバスに出すように。
そこにベンチがあったら見上げてくれ。


もし、そこが草の上なら必ず寝そべってくれるよね。
もし、そこに暖かい君の膝がなくても